21. 疾患修飾性抗リウマチ剤(DMARDs)の特性
この薬剤の仲間は炎症自体を抑える作用はなく、免疫異常を是正してリウマチの治療をします。したがって、直接的な鎮痛解熱効果はありません。
このためリウマチ以外の病気に(免疫抑制剤は移植の拒絶反応抑制に使用されますが)使用されることはほとんどなく、リウマチ特有の薬といえます。以下特性を述べます。
1. レスポンダーとノンレスポンダー
これらの薬は個人差が大きく、うまく合わない時は全く効果はみられません。使用しながら自分に合う薬を探すしかないのです。残念ながら事前には誰にどれが合うかはわからないのです。
2. 遅効性である
いずれの薬も前記したように免疫異常を是正して効果をあらわすため早いもので1か月、多くは2から3か月して効果が出始めます。この間待たなければ効果の判定はできません。
3. エスケープ現象
どんなに良く効いていても平均二年程度で効果が減弱、または消失する事があります。この薬の仲間の特徴です。
4. 副作用
どの薬も20~50%にみられるといわれています。それぞれに特有のものがありますので注意が必要です。重篤なものは生命にかかわりますので熟知して使用しなければなりません。